琵琶の演奏家、作曲家、鶴田錦史の83年の生涯を、関係者への取材、資料を元に綴った伝記。駆け足ではあるが、琵琶師として、母として、実業家としてと、対象に対して様々な角度からそれぞれ証言をとることで、人物像を浮き彫りにしている。
http://www.youtube.com/watch?v=3SakbvBWWBQ
琵琶:鶴田錦史
この動画は以前観たことがあったが、疑うこと無く男性だと思っていた。服装、髪型が性別に及ぼす影響の大きさを改めて感じた。
さわり -天才琵琶師「鶴田錦史」その数奇な人生-
佐宮圭 著
定価:本体1,600円+税
発売日:2011/11/02
判型/頁:4-6/276頁
ISBN:9784093882156
http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784093882156
日本が誇る不世出の男装の天才琵琶師が蘇る
2010年、第17回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品。昭和42年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団創立125年記念公演で、小澤征爾らとともに、武満徹作曲の名曲『ノヴェンバー・ステップス』を琵琶のソリストとして演奏。その高い音楽性は世界的に評価されたものの、日本ではほとんど知られていない不世出の女流琵琶師・鶴田錦史の数奇な人生を綴ったノンフィクション。音楽家としての顔だけでなく、ナイトクラブの経営などで成功した実業家としての顔を持ち、大正、昭和、平成を駆け抜けていく人生は波瀾万丈そのもの。そのなかで、女として愛に破れ、子供を捨て、男装して生きるという謎に満ちた鶴田の生涯を、10年以上にわたって取材を続けた著者が丹念に描く。