魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語/Puella Magi Madoka Magica


 魔法少女まどか☆マギカは2011年1月から4月まで放送されていたテレビアニメで、その後2012年10月にテレビ版を再編集した劇場版「前編 始まりの物語」と「後編 永遠の物語」が公開、2013年10月に新作「叛逆の物語」が公開された。

 まどかの願い「過去未来全ての魔女を生まれる前に消し去りたい」と、ほむらの願い「私は鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい」は相反する。テレビ版の結末でまどかは概念化し願いを叶え、ほむらの願いは叶わなかった。

 映画版の新作「叛逆の物語」はその続編で、まどかが概念化してしまった世界をどう描くのか、また、ほむらの願いは叶えられるのか、と興味津々足を運んだ次第であった。

 前半、5人揃っての変身シーンなど、暴力的なまでに快楽的な映像が続く。なかでも円卓を囲んでの連想ゲーム(戦闘)シーンは圧巻だった。

 違和感と共に描かれる幸福な世界。これは幻だと観客は知っている。そしてほむらも次第にカラクリに気付き、その、ビューディフル・ドリーマーというよりは、トゥルーマン・ショー的な世界から逃れようとする。しかしまたしても、仏の掌の上で踊らされるかのごとく、キュゥべえの片棒をかつがされつつあることにも気付く。

 中略。

 世界に絶望し自らの欲望を肯定するに至ったほむらは悪魔となり、神(のような)まどかを捕らえ新たな世界を構築する。いびつではあるものの「出会いをやり直し」「彼女を守る」願いを叶えた形だ。

 謎というか疑問を残すラストとなっているので、続編があるのかもしれない。しっかり観ていたのだが、後半のことを思い出そうとするとなぜだか記憶が曖昧だ。